【POINT】
・日本教育史は「法令はいつ、誰が、何のために」を年代順で押さえると得点が安定する
・古代から江戸までは「教育機関の設立者と対象」、近代以降は「法令の公布年と関係人物」をセットで覚える
・大正新教育運動と戦後改革は、背景の社会変化と結びつけて説明できるようにする

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【テーマ:近代教育制度の変遷と教育運動】
日本の教育史は、時代ごとの社会体制と教育制度、法令の関連性を問う問題が頻出です。
特に、法令の公布順序、目的、関わった人物の三点セットを確実に押さえましょう。

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【必修ポイントの要点整理】

1.古代〜中世の教育機関は「設立者」と「目的」
奈良時代は中央に大学寮、地方に国学が置かれ、貴族や郡司の子弟を対象に官人養成が行われました。
平安時代初期には、空海が庶民も対象とする綜芸種智院を開設し、教育対象が広がります。
中世は武士階級が学問を支え、北条実時が金沢文庫、上杉憲実が足利学校を再興するなど、文化と学問の継承が進みました。

2.江戸時代の教育は「武士」と「庶民」で二重構造
幕府は朱子学を正学として擁護し、昌平坂学問所が武士の最高学府となりました。
各藩は藩校を設立し、武士の教養と統治人材の育成を進めます。
一方、庶民には寺子屋が普及し、読み書き算を中心に生活に必要な学習が行われました。
さらに私塾では、咸宜園や適塾などが人材を育て、幕末の社会変動を支える層を生み出しました。

3.明治の教育法令は「公布年の順番」と「中心人物」
学制、教育令、学校令、教育勅語は、近代教育制度の骨格を形づくる最重要分野です。
公布年の並びと、関与した人物を結びつけて押さえることで、選択問題にも記述にも強くなります。

4.大正新教育運動は「自由と個性」を軸に整理
大正デモクラシーの流れの中で、子どもの自由や個性を尊重する新教育が広がりました。
学校実践、児童文化、理論運動が連動している点を押さえると理解が深まります。

5.戦後改革は「民主化」と「制度の転換」が核
戦後は、教育の目的と制度が根本から転換しました。
教育基本法と学校教育法を軸に、理念と制度の両面から説明できるようにしておくことが重要です。

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【時代別の要点整理】

1.古代・中世(律令国家〜武家社会)
奈良時代、中央に大学寮、地方に国学が設置され、貴族や郡司の子弟を対象とした官人養成が行われました。
平安時代初期、空海は綜芸種智院を開設し、庶民も対象に含めた教育を試みます。
中世に入ると、武士階級が学問の継承を担い、北条実時の金沢文庫、上杉憲実による足利学校の再興などが代表例となります。

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2.江戸時代(近世)
幕府は朱子学を正学として位置づけ、昌平坂学問所が武士教育の中心となりました。
諸藩は藩校を設立し、藩士の教養と統治人材の育成を進めます。
庶民教育は寺子屋が担い、読み書き算を中心に生活に直結する学習が広く普及しました。
私塾では、広瀬淡窓の咸宜園や緒方洪庵の適塾など、時代の転換を支える人材を育てた点が重要です。

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3.明治時代(近代教育制度の確立)
1872年(明治5年)学制公布
フランスにならい全国を学区に分け、国民皆学を掲げ、実学主義と個人主義を含む近代教育制度の出発点となりました。

1879年(明治12年)教育令公布
田中不二麿らが関与し、地方の自主性を重視したため自由教育令とも呼ばれます。
就学義務が緩和され就学率が低下したため、翌年に改正されます。

1886年(明治19年)学校令公布
森有礼文部大臣のもとで、小学校令、中学校令、師範学校令、帝国大学令の四勅令が制定され、国家主義的な学校体系の枠組みが確立しました。

1890年(明治23年)教育勅語渙発
元田永孚、井上毅らが起草に関与し、忠と孝を中心とする国民道徳を提示しました。
近代国家の統合理念として、学校教育に強い影響を与えます。

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4.大正時代〜戦後(新教育と民主化)
大正時代は、大正デモクラシーを背景に、子どもの自由と個性を尊重する新教育運動が盛んになりました。
澤柳政太郎の成城小学校、鈴木三重吉の児童文化運動(赤い鳥)などは頻出です。
八大教育主張は、新教育運動の理論的支柱として整理しておくと、関連問題に強くなります。

戦後は、GHQの指令を背景に教育改革が進み、1947年に教育基本法と学校教育法が公布されました。
教育の機会均等、男女共学、6・3・3・4の単線型学校制度が確立し、民主的教育へと転換します。

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【要点整理:これだけは落とせないセット】

1.古代〜中世の頻出セット
・大学寮と国学は律令制の官人養成と貴族、郡司の子弟が対象
・綜芸種智院は空海が開き、庶民も対象
・金沢文庫は北条実時、足利学校の再興は上杉憲実

2.江戸時代の頻出セット
・朱子学が正学、昌平坂学問所が武士教育の中心
・藩校は武士の教育、寺子屋は庶民の読み書き算
・私塾は人材輩出の源泉で、適塾や咸宜園が代表

3.明治法令の頻出セット
・1872 学制
・1879 教育令
・1886 学校令
・1890 教育勅語
この順番は必ず固定で覚える

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【教採試験受験アドバイス】

1.年号は単独暗記ではなく「流れ」で覚える
学制から教育勅語までを、近代国家づくりの流れとして一本線でつなぐと定着が速くなります。
特に、教育令の自由主義的傾向から学校令の国家統制へ移る転換点を説明できるようにしておきましょう。

2.人物は「役割」で分類する
法令に関わった人物は、制定、整備、起草といった役割で覚えると混乱しません。
誰が制度を押し進め、誰が理念を文章化したのかを意識して整理してください。

3.記述対策は「目的を一文で言えるか」
教採の論述や短答記述では、制度名や運動名を挙げるだけでは点になりにくいことがあります。
その制度や運動が何のために生まれたのかを、一文で説明できるように練習しておきましょう。

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”STAY LEARNING, STAY GROWING.” —— 学び続け、成長し続ける。
須合 啓(教採スクール 代表)

<経歴> 公立高校教諭 12年 教採スクール運営 14年
<合格実績> 教員採用試験「65受験地」全員合格実績あり
<書籍>
「自分で考えて動ける子の育て方」(2022年10月/明日香出版)
「自分から進んで学ぶ賢い子の育て方」(2024年8月/明日香出版)


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