【POINT】
・記憶は「記銘・保持・想起」の3段階で成立する
・短期記憶には容量の限界があり、授業設計では情報量の調整が不可欠
・初頭効果と新近効果を意識した授業構成が記憶定着を高める
・忘却は自然な現象であり、復習のタイミングが学習効果を左右する
・記憶心理学の知見は、授業改善と個別支援の両面で活用できる
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【記憶と忘却のメカニズムの基礎理解】
記憶と忘却は、学習指導の成果を高めるために欠かせない教育心理学の基礎領域です。
どのように覚え、どのように忘れるのかを理解することで、効果的な授業設計や復習計画が可能になります。
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【記憶のプロセスと種類】
1.記憶の三つの過程
記憶は次の三つの過程を経て成立します。
記銘
経験した情報を記憶として取り込む段階です。外界からの刺激を、記憶として保存できる形に変換するため、符号化とも呼ばれます。
保持
記銘された情報を一定期間保存する段階です。
想起
保持された情報を後から思い出す段階です。
想起の方法には、思い出す再生、見て確認する再認、内容を整理し直す再構成があります。
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2.記憶の種類
記憶は保持時間や内容の違いによって分類されます。
保持時間による分類
感覚記憶
外界から入った情報がごく短時間だけ保持される記憶です。
短期記憶
注意を向けられた情報が一時的に保持されます。
成人の記憶容量はおよそ七プラスマイナス二の範囲とされています。
長期記憶
短期記憶に入った情報が、繰り返しによって長期間保存される記憶です。
内容による分類
機械的記憶
意味を深く考えず、反復によって覚える方法です。児童期に多く見られます。
論理的記憶
意味や関連性を理解しながら覚える方法で、高学年以降に重要になります。
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【系列位置効果と忘却】
1.系列位置効果
複数の項目を順番に学習すると、覚えやすさに偏りが生じます。
初頭効果
最初に学習した内容が記憶に残りやすくなります。
新近効果
最後に学習した内容が記憶に残りやすくなります。
この二つをまとめて系列位置効果と呼びます。
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2.忘却とその理論
忘却とは、記憶された情報が思い出せなくなる現象です。
忘却曲線
時間の経過と記憶保持率の関係を示したもので、学習直後から急激に忘却が進み、その後は緩やかになる特徴があります。
レミニッセンス
覚えた直後よりも、時間が経ってからの方が思い出しやすくなる現象です。
忘却の主な理論
減衰説
時間の経過によって自然に記憶が薄れていくとする考え方です。
干渉説
複数の記憶が互いに影響し合うことで忘却が起こると考えます。
順向抑制
以前の学習内容が、後の学習を妨げる現象です。
逆向抑制
後の学習内容が、以前の学習を妨げる現象です。
抑圧説
思い出したくない記憶を無意識に押し込める心理的な働きです。
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【学校現場での活用】
1.授業構成への活用
授業の冒頭とまとめに重要事項を配置することで、初頭効果と新近効果を活かした記憶定着が期待できます。
2.学習指導の工夫
低学年では反復による定着を重視し、高学年では意味理解や関連づけを意識した指導へと段階的に移行します。
3.復習計画の立案
学習直後から短期間で復習を行うことで、忘却を防ぎ、長期記憶への定着を促すことができます。
4.認知的負荷への配慮
一度に提示する情報量を調整し、意味のあるまとまりとして整理することで、学習の負担を軽減します。
5.個別支援への応用
記憶に困難を抱える児童生徒には、反復練習や手順の固定など、記憶過程に応じた支援が有効です。
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【教採試験受験アドバイス】
記憶分野は用語の理解だけでなく、授業や生徒指導との結び付けが問われやすい領域です。
三つの記憶過程、系列位置効果、忘却曲線と干渉の区別をセットで整理し、教育場面でどう活かすかまで意識して学習することが、得点力向上の鍵となります。
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須合 啓(教採スクール 代表)
<経歴> 公立高校教諭 12年 教採スクール運営 14年
<合格実績> 教員採用試験「65受験地」全員合格実績あり
<書籍>
「自分で考えて動ける子の育て方」(2022年10月/明日香出版)
「自分から進んで学ぶ賢い子の育て方」(2024年8月/明日香出版)

