【POINT】

・知能は単一の能力ではなく、複数の側面から構成されている
・知能理論は因子構造の違いで整理すると理解しやすい
・知能指数は表示法の違いを区別して覚えることが重要
・学校現場では数値そのものより特性理解が重視される

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【知能とは何か】

知能検査は、児童生徒の認知能力の水準や特性を把握し、個別最適な学習支援や合理的配慮を検討するための基礎資料として、学校現場で重要な役割を果たします。

知能とは、経験や生得的な本能だけでは対応できない新しい課題に直面したとき、試行錯誤ではなく知的な操作によって問題を解決し、環境に適応していく能力を指します。

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【知能の定義と構造】

1.知能の定義
知能の定義にはさまざまな考え方がありますが、主に次の三つに整理されます。

・抽象的思考能力
・学習能力
・環境への適応能力

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2.知能の因子構造
知能がどのような要素で構成されているかについて、複数の理論が提唱されています。

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二因子説
スピアマンが提唱した理論です。
知能は、すべての知的活動に共通して働く一般因子と、特定の活動にのみ関与する特殊因子から構成されると考えました。

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多因子説
サーストンが提唱した理論です。
知能は一つの能力ではなく、言語理解や空間能力など、複数の比較的独立した能力の集合体であると考えました。

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知的構造モデル
ギルフォードは、知能を操作、内容、産出の三次元から捉える立体的な構造モデルを提唱しました。

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【主要な知能理論】

1.ギルフォードの思考理論
ギルフォードは思考の方向性に注目し、次の二つを区別しました。

・拡散的思考
一つの情報から多様な発想や解決策を生み出す思考で、創造性と深く関係します。

・収束的思考
与えられた情報から唯一の正解を導き出す思考です。

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2.キャッテルの知能理論
キャッテルは知能を二種類に分類しました。

・結晶性知能
教育や経験によって獲得される知能で、加齢による低下は比較的少ないとされます。

・流動性知能
新しい問題や未知の状況に対応する能力で、青年期をピークに徐々に低下すると考えられています。

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【知能指数の表示法】

知能の水準は、知能指数によって数値化されます。表示法の違いは教員採用試験で頻出です。

1.精神年齢
ある時点で到達している精神発達の水準を年齢として表したものです。

2.知能指数
精神年齢と生活年齢の比から算出され、精神年齢と生活年齢が一致すると100になります。

3.偏差知能指数
同年齢集団の中での相対的な位置を示す方法です。
平均を100として算出されます。

4.知能標準得点
知能を偏差値と同様の形で示す方法で、平均を50として表します。

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【主要な知能検査】

1.ビネー式知能検査
フランスのビネーとシモンによって考案された、世界最初の個別知能検査です。
精神年齢を基準として、知能発達の遅れや進み方を評価します。
後にアメリカのターマンが改訂し、知能指数の概念が導入されました。

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2.ウェクスラー式知能検査
ウェクスラーが開発した、多面的に能力を測定する知能検査です。

言語性検査と動作性検査を組み合わせ、現在は以下の四つの認知領域から総合的に知能を評価します。

・言語理解
・知覚推理
・ワーキングメモリ
・処理速度

対象年齢により、幼児用、児童用、成人用に分かれています。

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【学校現場での活用】

1.アセスメントと個別指導
ウェクスラー式検査の結果から、得意な認知特性と苦手な特性を把握し、個別の指導計画や合理的配慮の検討に活用します。

2.知能理論の活用
知能は単一の能力ではなく多面的なものであることを踏まえ、学力テストの結果だけでなく、創造性や問題解決能力なども含めて評価します。

3.指導の工夫
流動性知能と結晶性知能の違いを理解し、特に新しい課題に取り組む力を育てる指導を意識します。

4.客観的な理解
知能指数は固定的な能力を示すものではなく、同年齢集団内での相対的な位置を示す指標であることを踏まえ、児童生徒の可能性を公正に捉える姿勢が重要です。

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【教採試験受験アドバイス】

知能分野は、理論名と提唱者、検査名と特徴をセットで整理することが得点力向上の鍵です。
特に、因子説の違い、知能指数の表示法、ビネー式とウェクスラー式の違いは確実に押さえておきましょう。

 

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”STAY LEARNING, STAY GROWING.” —— 学び続け、成長し続ける。
須合 啓(教採スクール 代表)

<経歴> 公立高校教諭 12年 教採スクール運営 14年
<合格実績> 教員採用試験「65受験地」全員合格実績あり
<書籍>
「自分で考えて動ける子の育て方」(2022年10月/明日香出版)
「自分から進んで学ぶ賢い子の育て方」(2024年8月/明日香出版)


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