【POINT】
・中世から近世は「宗教中心」から「人間・経験中心」への転換期
・中世は七自由科とスコラ学、近世は実学主義が軸
・宗教改革は普通教育と義務教育の原点
・近代教授学の祖コメニウスと経験主義のロックは頻出
・実学主義は三分類で整理すると混乱しない
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【西洋教育史:中世・近世の教育思想】
中世から近世にかけての西洋教育史は、キリスト教による教育支配から、人間中心の教育、そして近代科学を背景とした実学主義へと大きく転換していく時代です。
この流れを理解することは、現代の公教育制度や授業観の成立を理解する上で不可欠です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【中世ヨーロッパの教育】
1.教育の中心と学校
中世の教育はキリスト教会が主導しました。
教会学校、修道院学校、本山学校が主要な教育機関となり、教育は聖職者養成を目的として行われました。
2.教授内容と七自由科
教授内容は七自由科と呼ばれる体系で整理されていました。
三学は文法、修辞学、論理法。
四科は算数、幾何、天文学、音楽です。
知的訓練を重視し、宗教理解の基礎として位置づけられました。
3.スコラ学と大学の成立
スコラ学は神学と哲学を論理的に統合する学問様式です。
十二世紀から十三世紀にかけて大学が成立し、ボローニャ大学、パリ大学、サレルノ大学などが誕生しました。
4.その他の教育
宮廷では騎士道教育、都市ではギルドによる初等教育が行われ、社会階層に応じた教育が展開されました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ルネサンスと人文主義】
1.人文主義の特徴
ルネサンスは人間中心の価値観を重視し、古代ギリシア・ローマ文化の復興を目指しました。
教育も神学中心から人文主義教育へと転換していきます。
2.代表的思想家
エラスムスは人文主義教育を代表する人物で、古典研究と道徳教育を重視しました。
トマス・モアはユートピアを著し、理想社会と教育の関係を描きました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【宗教改革と教育の普及】
1.ルターの教育思想
宗教改革は教育の大衆化を促しました。
ルターは聖書を読む力をすべての人に保障するため、母国語による普通教育と義務教育を主張しました。
2.カルヴァンと対抗宗教改革
カルヴァンはジュネーブに学校を設立し、信仰教育を体系化しました。
カトリック側ではイエズス会が設立され、教育を通じた信仰強化が進められました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【近世の実学主義教育】
1.実学主義への転換
十七世紀になると、観察、経験、理性を重視する実学主義が主流となります。
教育は実生活に役立つ知識と能力の育成を目指すようになりました。
2.コメニウス
近代教授学の祖。
汎知主義を唱え、すべての人にすべての事柄を教育することを理想としました。
大教授学を著し、一斉授業と学校体系を構想。
世界図絵は世界初の絵入り教科書です。
3.ロック
経験主義の哲学者。
人間の精神は白紙であるとする精神白紙論を提唱しました。
教育に関する考察において、しつけと経験による人格形成を重視しました。
4.実学主義の三分類
人文的実学主義
古典を通じて実生活に役立つ知識を学ぶ考え方です。
社会的実学主義
社会経験や社会生活から学ぶことを重視します。
感覚的実学主義
感覚の訓練と自然観察を重視し、コメニウスが代表です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【要点整理】
1.中世教育の特徴
・教育の中心は教会
・七自由科とスコラ学
・大学の成立
2.近世への転換
・人文主義による人間中心の教育
・宗教改革による普通教育と義務教育
・実学主義による経験と理性の重視
3.頻出人物と結びつき
・七自由科 中世教育
・義務教育 ルター
・汎知主義 コメニウス
・白紙説 ロック
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【教採試験受験アドバイス】
1.時代区分を必ず意識する
中世は宗教中心、近世は経験と理性中心。
まず時代の枠を外さないことが重要です。
2.人物と理念を短文で言えるようにする
コメニウスは汎知主義。
ロックは白紙説。
ルターは義務教育。
このレベルで即答できるように仕上げましょう。
3.現代教育とのつながりで理解する
一斉授業、義務教育、学習指導要領の三つの柱は、すでにこの時代に原型があります。
歴史を暗記で終わらせず、現代教育の基盤として捉えることが、理解と得点の両立につながります。
登録後メッセージに「無料相談」とお送りください。
教員採用試験「一発合格」に自信あり!
◇教員採用試験最終合格率82%以上!
◇倍率30倍以上の校種合格実績多数!
◆最新情報はコチラへ
****************
「教採スクール」の合格メソッド
****************
元校長先生が教員採用試験まで伴走する「教採スクール」では 受講生の学習歴や特長などパーソナルまで理解して『学習管理型個別指導』の形態を取っており、元校長先生を受講生担当の学習コーチとして個々に配置しています。
また日々学習をサポートする学習コンサルタントが別で配置され受講生の【教員採用試験】学習進捗管理とWEBコンテンツの視聴や利用管理を行なっております。この受講生支援の手厚さが合格に導くメソッドです。
◆最新情報はコチラへ
【教員採用試験90日間合格メソッド】
📩 LINE公式「教採スクール」でも教員採用試験情報や教育コラム配信中!
”STAY LEARNING, STAY GROWING.” —— 学び続け、成長し続ける。
須合 啓(教採スクール 代表)
<経歴> 公立高校教諭 12年 教採スクール運営 14年
<合格実績> 教員採用試験「65受験地」全員合格実績あり
<書籍>
「自分で考えて動ける子の育て方」(2022年10月/明日香出版)
「自分から進んで学ぶ賢い子の育て方」(2024年8月/明日香出版)

