総合的な学習の時間と探究学習

なぜ総合学習が必要なのか。探究のサイクルと自己の生き方をおさえよう

総合的な学習の時間(以下「総合」)は、各教科で学んだ知識・技能を統合し、現実社会の課題解決や自己の生き方の探究につなげる、横断的・総合的な学習領域です。1998年改訂で創設され、現行の学習指導要領でも「生きる力」の育成に不可欠とされています。


必修ポイント(試験頻出)

  • 総合の目標は、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えるための資質・能力の育成である。
  • 探究の学習過程は「課題の設定 → 情報の収集 → 整理・分析 → まとめ・表現」のサイクルである。
  • 横断的・総合的な学習や自然・職場体験等の体験活動の意義を理解する。
  • 指導計画は学校の裁量が大きく、他教科との関連付けが原則である。
  • 中学校の「総合的な学習の時間」と高等学校の「総合的な探究の時間」の連続性を説明できる。

1.総合の目標と特質

【目標】
探究的な見方・考え方を働かせ、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成する。

【特質】

  • 教科等の枠を超えた横断的・総合的な学習である。
  • 学校や地域の実態に応じて内容や方法を柔軟に設計できる。

【育成する力(3側面)】

  • 知識・技能の活用
  • 問題発見・解決能力
  • 主体的な態度(協働・参画・振り返りを含む)

2.探究的な学習の過程(基本サイクル)

  1. 課題の設定
    実生活・社会から問いを見いだし、自分で課題を立てる。
  2. 情報の収集
    課題解決に必要な知識・資料・データを集める。
  3. 整理・分析
    収集した情報を整理し、比較・分類・因果関係の検討等で思考を深める。
  4. まとめ・表現
    結果を根拠とともに表現・発表し、学びを振り返って次の探究へつなげる。

このサイクルは学年やテーマに応じて反復・発展させるのが基本です。

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3.指導計画と内容の取扱い

【学校の裁量】

  • 学校の教育目標や地域課題、生徒の実態に基づいて、国際理解・情報・環境・福祉・健康、地域の伝統・文化など、現代的・横断的なテーマを設定する。
  • 総合の名称は学校が適切に定めてよい(例:地域探究、未来デザイン など)。

【指導方法の多様化】

  • 個別・協働・異学年の学習形態を組み合わせる。
  • 自然体験、ボランティア、職場体験、観察・実験、調査・見学、討論・発表などの体験活動を計画的に取り入れる。
  • ICTを活用し、情報の収集・整理・発信を行う。

【指導体制】

  • 校長方針の下、全教職員で推進する。地域の人材・機関と連携して学習を充実させる。

【他教科との関連】

  • 総合で育成した資質・能力を、各教科等の学びと相互に関連付け、学習や生活で総合的に働くように設計する。
  • 言語能力・情報活用能力など、学習の基盤となる資質・能力を全体で重視する。

4.高等学校の「総合的な探究の時間」へ

中学校の総合は、高等学校の「総合的な探究の時間」(総探)へ発展的に接続する。
総探では、自己の在り方生き方を踏まえ、主体的に課題を発見・解決し、新たな価値の創造やよりよい社会の実現に向かう態度を育てる。進路選択・キャリア教育の要として機能し、探究の成果をポートフォリオ等で可視化する取組が推奨される。


学校現場での実践ポイント(チェックリスト)

  • 目標の具体化
    テーマに即して「何ができるようになるか」を明確化し、評価規準と対応させる。
  • カリキュラム設計
    年間計画で探究サイクルを複数回回せるよう配列し、他教科・特別活動と連動させる。
  • 学習活動
    課題設定を重視し、実地調査・インタビュー・データ分析・発表会などを体系化する。
  • 評価と振り返り
    ルーブリックやポートフォリオで過程と成果を評価し、自己評価・相互評価を組み込む。
  • 地域連携
    行政・企業・大学・NPO等と協働し、実社会に根差した学びを設計する。
  • ICT活用
    情報収集・共有・発信、共同編集、データ可視化等で学びを支援する。

まとめ

  • 総合は、教科の学びを社会課題や自己の生き方と結び付ける「横断・総合」の学習領域である。
  • 探究の基本サイクル(設定→収集→分析→表現)を、学年に応じて反復・深化させる。
  • 学校裁量と他教科連携を軸に、体験活動とICTを組み合わせて実社会につながる学びを設計する。
  • 中学校の総合は高等学校の総探へとつながり、キャリア形成の土台をつくる。

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”STAY LEARNING, STAY GROWING.” —— 学び続け、成長し続ける。
須合 啓(教採スクール 代表)

<経歴> 埼玉県公立高校教諭 12年 教採スクール運営 13年
<合格実績> 教員採用試験「65受験地」全員合格実績あり
<書籍>
「自分で考えて動ける子の育て方」(2022年10月/明日香出版)
「自分から進んで学ぶ賢い子の育て方」(2024年8月/明日香出版)

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