【POINT】
・学級集団は「第一次集団」と「第二次集団」の両方の性格をもつ
・所属集団と準拠集団のズレは、児童生徒の葛藤の原因になる
・集団測定法は人間関係を可視化するための手段
・民主型リーダーシップとPM理論は教採頻出
・集団現象を理解することが、学級をチームに育てる鍵
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【集団の構造と教師のリーダーシップ】
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学校は、児童生徒が初めて本格的に社会的集団の一員として生活する場です。
学級は単なる人数の集まりではなく、人間関係・役割・規範をもつ「生きた集団」であり、教師はその集団を導くリーダーとして重要な役割を担います。
集団の構造や力学を理解することは、学級経営や生徒指導を感覚ではなく理論に基づいて行うための土台となります。
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【集団の分類と学級集団の特質】
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1.第一次集団と第二次集団
第一次集団は、家族や仲間のように、情緒的で親密な人間関係を特徴とする集団です。
第二次集団は、学校や会社のように、目的や機能を重視した公的な集団です。
学級集団は、学習や規範形成という目的をもつ第二次集団でありながら、安心感や仲間意識といった第一次集団的要素も強く求められる、特有の性質をもっています。
2.所属集団と準拠集団
所属集団とは、個人が実際に所属している集団です。
準拠集団とは、行動や価値判断の基準として意識される集団を指します。
所属集団と準拠集団が一致していない場合、学級への適応困難や葛藤が生じることがあります。
教師は、このズレに気づく視点をもつことが重要です。
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【集団の人間関係を把握する測定法】
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1.ソシオメトリック・テスト
集団内の人間関係を客観的に把握するための方法です。
「誰と一緒に活動したいか」などの質問を通して、選択や排斥の関係を調べます。
結果は、
・表で示すソシオマトリックス
・図で示すソシオグラム
として整理されます。
孤立している児童や、排斥されやすい児童を早期に把握するために有効です。
2.ゲス・フー・テスト
「クラスで一番優しい人は誰か」など、特定の特性をもつ人物を推測させる方法です。
個々の児童生徒が集団内でどのように見られているか、評判や地位を把握することができます。
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【教師のリーダーシップ理論】
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1.レヴィンのリーダーシップ類型
集団を導くリーダーシップは、次の三つに分類されます。
民主型
成員の意見を尊重しながら集団を導く型です。
意欲、成果、満足度が最も高くなりやすいとされます。
専制型
リーダーが一方的に指示を出す型です。
短期的な成果は出やすいものの、依存や不満が生じやすくなります。
放任型
成員にほとんど関与しない型です。
秩序が乱れやすく、集団の機能が低下します。
学級経営では、民主型が最も望ましいとされています。
2.三隅二不二のPM理論
リーダーシップを二つの機能から捉えた理論です。
P機能
目標達成や課題解決を重視する機能です。
M機能
人間関係や集団のまとまりを維持する機能です。
この二つがともに高いPM型が、最も効果的なリーダーシップとされます。
教師は、学級の状況に応じてP機能とM機能のバランスを意識する必要があります。
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【集団特有の現象】
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1.社会的促進と社会的抑制
他者の存在によって、作業成績が向上する現象を社会的促進といいます。
一方、難しい課題では成績が低下することがあり、これを社会的抑制と呼びます。
2.社会的手抜き
集団で作業すると、個人の責任が不明確になり、努力量が低下する現象です。
3.傍観者効果
周囲に人が多いほど、「誰かが助けるだろう」と考え、行動が起こりにくくなる現象です。
教師は、役割分担を明確にしたり、責任の所在をはっきりさせることで、これらの現象を防ぐことができます。
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【学校現場での活用】
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1.学級経営
集団の発達段階や人間関係を把握し、適切な活動や声かけを行います。
2.リーダーシップの発揮
民主型を基本としつつ、状況に応じてP機能とM機能を調整します。
3.人間関係への配慮
集団測定法の結果をもとに、孤立している児童への支援や、関係改善の手立てを講じます。
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【要点整理】
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・学級集団は第一次集団と第二次集団の性格を併せもつ
・所属集団と準拠集団のズレは適応問題につながる
・ソシオメトリック・テストとゲス・フー・テストは目的が異なる
・民主型およびPM型リーダーシップが最も有効
・集団現象を理解し、意図的に介入することが重要
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【教採試験受験アドバイス】
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この分野は「理論名+具体的場面」を結びつけて整理することが得点の鍵です。
・民主型とPM理論の違いを説明できる
・ソシオメトリーとゲス・フー・テストを区別できる
・集団現象を学級経営にどう生かすか語れる
ここまで意識して学習すると、択一問題だけでなく、論述や面接でも強みになります。
学級を「管理する場」ではなく、「育てるチーム」として捉える視点をもって、理解を深めていきましょう。
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須合 啓(教採スクール 代表)
<経歴> 埼玉県公立高校教諭 12年 教採スクール運営 13年
<合格実績> 教員採用試験「65受験地」全員合格実績あり
<書籍>
「自分で考えて動ける子の育て方」(2022年10月/明日香出版)
「自分から進んで学ぶ賢い子の育て方」(2024年8月/明日香出版)

