POINT

現代の学校運営は「開かれた学校」から「地域とともにある学校」へと転換している。
学校評価と学校運営協議会(コミュニティ・スクール)は、その実現を支える二本柱であり、権限と役割の違いを正確に理解することが重要である。


開かれた学校運営と地域連携の基本理念

現代の学校には、学校内部だけで教育を完結させるのではなく、保護者や地域住民と目標を共有し、協働して子どもを育てる姿勢が求められています。
この考え方は、「地域とともにある学校」という理念として整理され、学校運営の基本的な方向性となっています。

この理念を制度として支えているのが、学校評価と学校運営協議会制度です。


学校評価による説明責任の履行

学校評価の目的

学校評価は、学校が自らの教育活動や学校運営を点検し、改善につなげるための仕組みです。
あわせて、保護者や地域住民に対して学校の取組を明らかにし、説明責任を果たす役割も担っています。


学校評価の三つの方法

学校評価には、次の三種類があります。

自己評価

学校の教職員が自ら行う評価です。
実施と結果の公表は義務とされています。

学校関係者評価

保護者や地域住民など、学校関係者が行う評価です。
結果の公表については努力義務とされています。

第三者評価

外部の専門家などによる評価です。
実施は任意とされています。

この三つの評価を通じて、学校は外部の視点を取り入れ、教育水準の向上を図ります。


地域参画の中核となる学校運営協議会

学校運営協議会の位置づけ

学校運営協議会は、学校と地域が協働して学校運営に取り組むための法定の組織です。
コミュニティ・スクールとも呼ばれ、教育委員会が設置します。


学校運営協議会の三つの役割

学校運営協議会には、次の三つの重要な役割があります。

学校運営の基本方針の承認

校長が作成する学校運営の基本方針を承認します。
これは、学校運営協議会の最も重要な権限です。

学校運営に関する意見具申

教育委員会や校長に対して、学校運営に関する意見を述べることができます。

教職員任用への意見

教職員の任用について、任命権者に意見を述べることができます。


学校評議員との違い

学校評議員の役割

学校運営協議会が設置されていない学校では、学校評議員を置くことができます。
学校評議員は、校長の求めに応じて学校運営について意見を述べる役割を担います。


権限の違い

学校評議員には、学校運営の基本方針を承認する権限や、教職員任用に関する意見権はありません。
この点が、学校運営協議会との大きな違いです。


校長と職員会議の位置づけ

校長の意思決定責任

校長は学校の管理監督者であり、学校運営に関する最終的な意思決定と責任を負います。


職員会議の役割

職員会議は、校長が主宰し、校長の職務の円滑な執行を補助するための機関です。
議決機関ではなく、提案や助言を行う補助機関である点を明確に理解する必要があります。


学校現場での活用

学校評価と改善の実践

自己評価を通じて学校の取組を振り返り、改善策を立案・実行することは、カリキュラム・マネジメントの一環です。
評価結果の公表は、地域との信頼関係構築にもつながります。


地域・保護者との協働

学校運営協議会や学校評議員の意見を尊重し、地域の教育資源を活用した教育活動を展開することで、学校は地域に根ざした存在となります。


組織運営への参画

校長を中心とした指揮命令系統を理解し、職員会議や校務分掌を通じて、組織の一員として学校運営に参画します。


教採試験受験アドバイス

この分野では、制度の名称よりも「権限と役割の違い」を正確に整理することが重要です。

自己評価は義務、学校関係者評価は努力義務、第三者評価は任意
学校運営協議会は承認権・意見具申権・任用への意見権を持つ
学校評議員は諮問に応じた意見のみ
職員会議は議決機関ではなく校長の補助機関

それぞれを主語付きで説明できるようにしておくと、正誤問題や事例問題でも迷わず対応できるようになります。

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”STAY LEARNING, STAY GROWING.” —— 学び続け、成長し続ける。
須合 啓(教採スクール 代表)

<経歴> 埼玉県公立高校教諭 12年 教採スクール運営 13年
<合格実績> 教員採用試験「65受験地」全員合格実績あり
<書籍>
「自分で考えて動ける子の育て方」(2022年10月/明日香出版)
「自分から進んで学ぶ賢い子の育て方」(2024年8月/明日香出版)


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