[教採場面指導]
校長先生に授業を見ていただいたときに、「視聴覚機器を活用すれば、もっと生き生きとした授業ができますよ」という助言をいただきました。早速、視聴覚機器を使ってみましたが、かえって、まとまりのない授業に終わってしまいました。どのような点を心掛けたらよいのでしょうか。
学習コーチより
(1) 指導過程における視聴覚機器等の計画的な位置付け
最近、いろいろな視聴覚機器が利用されるようになりました。これらの利用に当たっては、操作を知った上で、4つの条件を授業の中で明確に位置付ける必要があります。その条件とは、「何のために」「どのような機器を」「どんな場面で」「どのように使うか」の4つです。ただ単に、機器の利用そのものを授業と考えてしまうと、児童生徒の興味・関心が授業内容と離れたものになってしまいます。この機器なり教具なりを使えば、きっとこうなるであろうと、児童生徒の様子を頭に思い描いてみてください。そのためには、例えば、教材研究を十分行うことによって、指導過程の各段階で、それぞれのねらいに合った機器や教具を選択して、計画的に活用することが大切です。
参考までに、
「指導過程の各段階での活用のねらい」を表にまとめておきます。
(2) 視聴覚機器等の機能
ア 児童生徒の興味を喚起し、積極的に学習活動に取り組ませることができる。
イ 学習に対する意欲を高めることができる。
ウ 経験を拡大し、深化して、学習内容の実感を伴う理解を図ることができる。
エ 理解や思考を助け、知識や技能を確実なものにすることができる。
オ 児童生徒に共通な情報を与えることができる。
カ 望ましい態度や心情を育み、行動意欲を高めることができる。
(3) 視聴覚機器等の利用に当たっての留意点
ア 視聴覚室、資料室をよく調べ、どんな機器や教材があるか、いつでも選べるように準備しておきます。
イ 機器の正しい取扱いについても事前に調べ、練習しておくことが大切です。
ウ 常に点検・整備しておくように心掛けます。