[場面指導]
病気ではないのですが、欠席の多い児童生徒がいます。登校の折には繰り返して注意をしたり、頑張るよう励ましてきたりしましたが効果はありませんでした。どのように対応したらよいでしょうか。

学習コーチより

(1) 欠席の原因の理解
学校を休むのは、怠け心によるものとは限りません。身体的な理由以外に家庭の都合や学校生活の悩みによる場合もあるかもしれません。時には、児童生徒自身も上手に説明できない漠然としたものであることもあります

ア 面接の実施
原因を考えるとき、本人から事情を聴き取ることが何より大切です。もしかしたら本当の理由を、最初は話してくれないかもしれません。また、様々な要因から理由を説明できないこともあります。それでも、そのとき話せることを誠実に受け止め、児童生徒のおかれた状況を少しでも理解しようとする姿勢が必要です。

イ 周囲からの情報収集
親しい友人から、中学校・高等学校の場合は教科担任や部活動の顧問からも、その様子を聞いてみることも児童生徒の理解に役立ちます。家庭訪問で様子を見たり、保護者と面談したりすることも有効です。

(2) 学習指導の工夫
欠席をすると、学習が遅れ、それがいやでまた欠席するという悪循環が生まれます。ある担任は、休みがちな児童生徒の家庭を訪問する中で、「授業が分からない」という声を聞いたので、お互いに励まし合える協働的な学習を取り入れたり、その児童生徒に合う教材を用意したりして、その児童生徒なりの学習達成のプログラムを作って、これに挑戦するよう支援しました。さらに、一番遅れている科目を選び、相談室で、毎日放課後30分間の勉強をすることにしました。これを継続することによって休みも減り、効果があったと報告されています。