人権教育・同和教育の要点整理

1 同和問題の本質と関連法令

〔1〕同和問題の本質
いわゆる同和問題とは、日本社会の歴史的発展の過程で形成された身分階層構造に基づく差別により、日本国民の一部の集団が経済的・社会的・文化的に低位の状態に置かれ、
現代社会においてもなお著しく基本的人権を侵害され、近代社会の原理として保障されている市民的権利と自由が完全には保障されていないという、
最も深刻かつ重大な社会問題であるとされています。

〔2〕同和対策と関連法令の経緯

・同和対策審議会答申(1965年)
 同和問題の本質を「最も深刻にして重大な社会問題」と位置付け、国の責任による抜本的な対策の必要性を示しました。

・同和対策事業特別措置法(1969年)
 答申を受けて制定され、同和地区における生活環境の改善、社会福祉の増進、教育の充実、人権擁護活動の強化などを目的として、特別な事業を実施しました。

・地域改善対策特別措置法(1982年)
 同和対策事業特別措置法の後を受け、生活環境の整備や産業振興など、地域改善対策事業の実施を図るための特別措置を定めました。

・部落差別の解消の推進に関する法律(2016年)
 現在もなお部落差別が存在し、情報化の進展等により差別の様相が変化していることを踏まえ、
 部落差別は許されないものであるとの認識の下、その解消を推進し、部落差別のない社会の実現を目的として制定されました。


2 人権教育及び人権啓発の推進

〔1〕人権教育・啓発の位置付け
1997年(平成9年)の人権擁護施策推進法の施行以降、同和問題を含む人権問題が、より広い「人権」全体の課題として捉えられるようになりました。

〔2〕人権教育及び人権啓発の推進に関する法律(2000年)

・目的
人権侵害の現状その他人権擁護に関する情勢を踏まえ、人権教育および人権啓発に関する施策の推進について、
国・地方公共団体・国民の責務を明らかにするとともに、必要な措置を定め、人権の擁護に資することを目的としています。

・定義
人権教育:
人権尊重の精神を育成することを目的とする教育活動。

人権啓発:
国民の間に人権尊重の理念を普及させ、その理解を深めることを目的とする広報その他の啓発活動。

・基本理念
国および地方公共団体が行う人権教育および人権啓発は、学校・地域・家庭・職場など多様な場を通じて、
国民が発達段階に応じて人権尊重の理念を理解し、体得できるようにすることを旨とします。
また、国民の自主性の尊重および実施機関の中立性の確保を旨として行わなければなりません。

〔3〕人権教育・啓発に関する基本計画(2002年)
この法律第7条に基づき策定された計画であり、国の人権教育・啓発施策を総合的・計画的に推進するための指針を示すものです。

・主な人権課題
女性、子ども、高齢者、障害者、同和問題に加え、犯罪被害者、インターネットによる人権侵害など、時代の変化に応じた課題が挙げられています。

・手法
「法の下の平等」「個人の尊重」など、人権一般に共通する普遍的な視点からのアプローチと、
同和問題など具体的な人権課題ごとの個別的なアプローチの両方が重視され、
これらを組み合わせて人権尊重の理解を深めていくことが重要とされています。

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3 人権に関する主な国際条約・宣言

〔1〕世界人権宣言

・採択年:1948年
・日本の地位:宣言のため批准は不要(国連総会で採択)
・内容
 すべての人々の基本的な権利や自由を保障することを目的として採択された宣言であり、
 12月10日は「世界人権デー」とされています。

〔2〕国際人権規約

・採択年:1966年
・日本の批准年:1979年
・内容
 世界人権宣言に示された権利を、条約という法的拘束力のある形で具体化したもので、
 社会権規約(経済的・社会的・文化的権利)と自由権規約(市民的・政治的権利)などから構成されます。

〔3〕児童の権利に関する条約

・採択年:1989年
・日本の批准年:1994年
・内容
 児童を「保護の対象」としてだけでなく、「自ら権利を行使する主体」として位置付けた条約です。
 ここでいう児童とは、原則として18歳未満のすべての者を指します。

・児童の権利条約の四つの原則
1.差別の禁止(第2条)
2.児童の最善の利益(第3条等)
3.生命・生存および発達に対する権利(第6条)
4.意見を表明する権利(第12条、第13条など)


4 学校現場での活用

人権教育および同和教育に関するこれらの知識は、教師が差別のない学校づくりを進め、
児童生徒一人ひとりの尊厳を守りながら、人権意識を育成するための実践的な基盤となります。

〔1〕学校教育の基本理念としての活用
人権教育及び人権啓発の推進に関する法律の基本理念を踏まえ、
学校教育を通じて、児童生徒が発達段階に応じて人権尊重の理念を理解し、体得できるよう努めます。

〔2〕授業実践と指導への反映
・人権一般に共通する普遍的な視点(法の下の平等、個人の尊重など)と、
 同和問題やインターネット上の人権侵害など具体的な課題に即した個別の視点を組み合わせて指導します。

・道徳科、特別活動、総合的な学習(探究)の時間、社会科など、あらゆる教科で人権に関わるテーマを取り上げ、
 知識の習得にとどまらず、人権問題に対する感受性や、日常生活での行動として表れる人権感覚が身に付くよう、粘り強く指導します。

〔3〕子どもの権利の保障
児童の権利に関する条約の四原則を理解し、一人ひとりを大切にした教育指導や学校運営を行います。
児童生徒の意見を表明する権利を尊重し、学級経営や学校行事への参画の機会を保障することが求められます。

〔4〕部落差別の解消に向けた取組
部落差別の解消の推進に関する法律の趣旨を踏まえ、
「部落差別は許されない」という認識を全教職員で共有し、
差別の実態や歴史的背景について正確な理解を図りながら、偏見や差別をなくすための教育活動を組織的に推進します。

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”STAY LEARNING, STAY GROWING.” —— 学び続け、成長し続ける。
須合 啓(教採スクール 代表)

<経歴> 埼玉県公立高校教諭 12年 教採スクール運営 13年
<合格実績> 教員採用試験「65受験地」全員合格実績あり
<書籍>
「自分で考えて動ける子の育て方」(2022年10月/明日香出版)
「自分から進んで学ぶ賢い子の育て方」(2024年8月/明日香出版)


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