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教育再生実行会議にて発達障害児の支援を拡充するように安倍晋三首相から打診されました。発達障害児の特徴はWEB講座第65回でも解説しています。しかし概略だけではなく実際に自閉症の子供の実態、内面を知ることは大切です。そこで、この1冊をお薦めします。
東田さんが13歳の時に書いた「自閉症の僕が跳びはねる理由」は、世界20か国以上で翻訳され、アメリカ、カナダのamazonで1位を獲得しています。東田さんの脳の状態は「言語失効」という状態だそうです。感情や知性は正常に発達していますが、それを「表現」する能力だけが欠けているそうです。自分の思っていることと、実際の行動が違うということに彼自身も悩んでいます。この本を手にして発達障害児の内面をじっくりと理解して下さい。

学習コーチより

特別支援学校での管理職経験があります。
彼らは「突然笑ったり、奇声をあげてしまう」ことがあります。これは自閉症の子供たちは健常児の子供が過去の経験を時系列で記憶していますが、彼らは過去の記憶が点の記憶になっています。だから突然過去の経験を思い出したりして、それが楽しい記憶だったりすると、突然喜んだり、笑ってしまうのです。
また、彼らは「理解してくれると、とても嬉しい状態になります」。彼らは言葉で自分の考えや気持ちを話すことが出来ませんが、相手が自分の気持ちを分かってくれると、とても嬉しい気持ちになるのです。具体的には、自分の気持ちを相手が「そうだよね、これが好きなんだよね(嫌いなんだよね)」などと代弁してあげると、とても嬉しい気持ちになります。共生社会の形成に向けて障害のある生徒と障害のない生徒が共に学ぶ仕組みを国も推し進めています(WEB講座第62回にて解説)。教員のより一層の発達障害児への理解が求められます。
なお、教採対策として学習指導要領 特別支援学校 小中学部の目標に目をとおして下さい(WEB講座第63回にて解説)。その中に自立活動」と具体的内容6つが掲げられています。頻出箇所です。

購入は本のソムリエ清水克衛さんが営む東京篠崎にある「読書のすすめ」さんにて。