[面接質問]
カウンセリング・マインドとは何でしょうか。
学習コーチより
カウンセリングは個人のもつ悩みや問題行動を解決するため、助言を与えることなどと訳します。また、相談とは、相談者が何かの問題に直面し、その解決や処理について困難を感じたとき、それを打開するために他の人に助言を求めることを言います。しかし、単なる相談だけでは、満足な結果を得られない場合もあります。相談を効果的に進めるには、特別な配慮と技術が必要になります。カウンセリング・マインドとは、カウンセリングを効果的に行うのに必要な心構えのことです。カウンセリング・マインドは、教師の感性の働きに関わるところが大きいと言えます。
その第一は「話を十分に聴くこと」を最優先にすることです。カウンセリングの最も基本にあるのは相談者と被相談者の間の信頼関係です。その中で、個人のもつ悩みや問題を解決するために援助・助言を与えるには、適切な事実の把握や原因の分析が必要です。相談者が何を考え、何を求めているかなどを教師が理解するだけでなく、相談者にも問題の所在を気付かせ、そのことから自分で問題を解決する力を付けさせるためにも、「話を十分に聴くこと」が鍵になります。
第二は、児童生徒の「存在を認めること」です。人は常に存在を認められたい願望をもっています。この願いを十分に満たすことによって教師への信頼が深まり、効果的な相談が進むものです。
第三は、児童生徒の「価値を認めること」です。すべての児童生徒の人格を尊重するという態度をもつことです。優れたところを児童生徒本人に気付かせることから自己指導能力の芽が伸びていきます。
第四は、教師は常に自分の言動が相手にどう受け止められ、どんな影響力をもっているかについて細心の注意を払い、児童生徒に接することです。したがって、言葉一つ、動作・姿勢などの一挙手一投足が重要な意味をもちます。
児童生徒の心に触れ、「教える」より「分かろうとする」姿勢は、日常の教育活動のすべてにおいて大事な意味をもちます。授業の場面でも、児童生徒の学習意欲を高めるためには、一人一人の児童生徒の動きをよく観察して、児童生徒の発言を大切にすることが重要です。カウンセリング・マインドを備えた教師は、常に、児童生徒の中に何かを発見し、感動し、児童生徒から学ぶことができるのです。